夏芽家の前に立つ冠葉。1号は武装。ビジョンブラッドのセータ、低く流れるドボルザーク。赤玉をあそこから持ちだしたのかと冠葉。日記を返せ。マリオ登場、目が赤い。 夏芽「日記は渡さない。マリオさんの命を救うためなら…、まさかこんな形で16年前の呪い…
今回、いちばん違和感を覚えたのが、陽毬の編み物セットでした。 陽毬「冠ちゃんは一睡もしないで晶ちゃんに付きっきりで」というセリフは、同じように陽毬も一睡もしないで冠葉と一緒に付き添っていたという証明です。しかし、なぜ、陽毬は、編み物セットを…
なんか、今回は、「化物語」を見ているような感覚でした。 分室への扉の直前。飛びすさぶ鳥。陽毬が空を仰ぎみる。鳥は陽毬だった命。陽毬はあの瞬間に死んだ。そして、眞悧から与えられる苹果。苹果とは新しい陽毬の命。そして蘇生へ。 これは、二枚貝説だ…
落ちてゆく運命、引き裂かれる運命。 バイクの女は誰でしょう。順当な所では夏芽といいたいところですが、これまでに、夏芽と苹果の接点はなかったように思えます。夏芽の相手は冠葉のはずです。もし、バイクの女が夏芽ならば、冠葉も近くにいないとつじつま…
永遠にホレタママですか。そりゃ、あんなカエルの卵をふたりで口に入れるということ自体が愛の証のような気もしないではないですが、キモすぎて笑ってしまいます。タマホマレの卵は写真にありましたから、モザイクをかけたというのは、また、別のもの(食い…
冠葉と夏目 エスカレーターから突き落とせば記憶が消せる訳ではではないことは自明です。また、あさみを殺そうとした訳でもなさそうです。記憶を消せればそれで良いように見えます。記憶を消せればいいのなら、あさみが目撃した人物のことは夏目にとってそれ…
・冠葉はどこで金を工面したのか 菓子折りを持って訪ねてくる叔父。他人行儀だと思います。常日頃、交流があるのであれば、菓子折りなど持ってこないはずです。「お前たちの両親、もうここには戻ってこないよ」と断定的な言い方していました。なにか冠葉達の…
混沌としてきました。とりとめがありません。掴みどころがわかりません。陽毬は、また死んだけれど、また生き返りました。4話現在、3度目の人生を生きています。 賢治ネタ 登場してきた「銀河鉄道の夜」ネタとしては牛乳くらいでしょうか。玉子焼きも出て…
まずは、つっこみから。 苹果と林檎とは形状が違います。苹果は肩の張ったいわゆる洋りんごのことで、アニメにでてくるまん丸なリンゴは林檎です。「銀河鉄道の夜」のリンゴはもっぱら苹果の方で、アニメに出てくる用字とアニメのリンゴの形状が一致していま…
“文学少女”本編八冊+最終話一冊+見習い編三冊+挿話集四冊を読了しました。 主人公にならって、味覚で表現するなら、そうめん流し。スダチではなくレモン風味のつゆで。文芸作品の読感を味覚で表現するというのは作者のオリジナルだと思います。料理番組な…
はやぶさ再突入 HAYABUSA Re-Entry (NASA) http://www.youtube.com/watch?v=xyCbiKIScKM NASAによるハヤブサの再突入の映像です。 古い命が燃えつき、新しい命が輝く この映像は命のメタファだと思います。 すべてのおとろへるもの、しわむもの、さだめのな…
「このラノベがすごい」という本をパラ見していたところ、宮沢賢治という単語が目に止まりました。なんでも、「銀河鉄道の夜」をモチーフとした、野村美月「“文学少女”と慟哭の巡礼者」(ファミ通文庫)という作品だとか。 どんなのかなと探したら、“文学少…
NHKアーカイブス 4月10日放送 「イーハトーブ幻想曲」は1992年の作品。わたしの中に、賢治へのひとかけらの関心もなかった頃のドキュメンタリー作品です。モチーフは音楽です。 本日、震災を受けてこの作品を再放送することのテーマは“風土”なのだろうと思い…
賢治とは関係ないのですが、日曜日、なにげなくBS2「ニッポン全国短歌日和」を見ていて、久々に感動したので備忘のために書いておきます。 http://www.nhk.or.jp/bs-tankahaiku/ みずがめは 目立たぬ星座 恋人は したたる水の あたりを見ている (壬生キヨム…
夏、あんなにも咲きほこっていた烏瓜の花なのに、色づいた烏瓜の実のほうは、いっこうに、探しあてられないでいました。ただし、直径1センチメートルほどの小さな青い実が連なっているのが藪の中にあるのは見かけていました。 今朝、まだうすく暗さがのこる…
もう、烏瓜の青い実が成っていました。大きさはほぼ4cmと、秋に赤くなるで あろう烏瓜の実のサイズです。ただ、烏瓜の花の方も、まだ盛りをすぎていませ ん。むしろ、烏瓜の青い実は、烏瓜の青い葉に隠れて見えません。特に烏瓜の花 が開花する午後7時頃…
つい先ほど、烏瓜の花を撮影することができました。場所は横浜市青葉区です。
この本を読まなかったら、「二枚貝説」が生まれることはありませんでした。この本による主な発見は以下の三点です。 ・ 双子の星を、“ペルセウス座散開星団のエイチ(h)とカイ(chi)”であると特定、ポウセは英語表記の“h & chi Perusei”からきており、チュンセ…
柿本人麻呂を論ずるとき、人麻呂が正三位であったという論拠が紀貫之による古今和歌集の仮名序のつぎの部分になります。 おほきみつのくらゐかきのもとの人まろ 織田氏は、まず、仮名序の人麻呂に関するいくつかの矛盾点に注目し、さらに、藤原定家による改…
日経新聞夕刊(4月8日)に載っていました。とても技巧的な作品だと感じます。また、本日は、「やまなし」発表記念日でもあります。 前半は、現在が現実で過去を幻想しています。後半は、現在が現実で未来を幻想しています。過去と未来は激しいエネルギーに満…
8月の空のページに七夕の七月七日と上弦の月との関連が指摘されています。上弦の月は上半分が黒で下半分が白のかささぎの特徴と一致します。旧暦七月七日の天の川を横切って飛翔するかささぎとは、月の化身のことだったのです。 「かささぎですねえ。頭の後…
「りんごの涙」という題名にひかれて購入したのですが、偶然、あの有名なサラダ記念日の七月六日というのが、旧暦の七月六日だったことを知りました。あわせて、“文月の六日”が“七月六日”なのだということも知りました。 ちょうど、「銀河鉄道の夜」の“かさ…
この文庫本を手にとったのは、和歌とかささぎの橋への興味からです。しかし、読み進むにつれて、和歌というのは、ありとあらゆる言語技法を駆使した言葉の芸術なのだということがわかってきました。織田氏が、百人一首という作品を縦横にさまざまな技法のフ…
コスモスの君と呼ばれたひとがいたそうです。ただ一度だけ、としを見舞った日本女子大でのとしの後輩。そのひとを見いだしたのが牧野氏です。口絵にそのひとの写真も載っています。 大正十一年七月に下根子桜に移されたとしの元まで、賢治が豊沢町からそのひ…
同じく「川しろじろとまじはりて」国文学75年4月 (所収 小沢俊郎「宮沢賢治論集3」有精堂1987年8月) イギリス海岸は、作品「イギリス海岸」の化石発掘のエピソードを通してプリオシン海岸との関連をもちます。しかし、一方で、イギリス海岸は“修羅のなぎ…
初出 『農民芸術』第一輯 1946年5月 所収 宮澤賢治研究資料集成 第2巻 「二十六夜」誕生エピソードのもうひとつです。このエピソードを見つけたのは最近です。二枚貝説もほぼまとまって、「二十六夜」の成立時期をより裏づけるための資料が、先の資料の他に…
所収:照井謹二郎「宮澤賢治先生にちなんで」花巻賢治子供の会 1998年5月 クラムボン=二枚貝としたとき、「やまなし」が「二十六夜」をデフォルメしたような話であるということに気が付きましたが、その頃、二つの作品のどちらが先に成立したのかが判然とし…
この本は「銀河鉄道の夜」の全生原稿をカラー写真で製版したものです。原稿裏になんらかの記載がある原稿の写真も掲載されています。「銀河鉄道の夜」により深く踏み込みたいと考えている賢治フリークには必携の一冊です。値段もべらぼうではありません。わ…
初出 「宮沢賢治全集」月報第一号、昭和33年7月 筑摩書房 所収 宮沢賢治研究資料集成 第十二巻 誤謬と主張して字句を直すのとちょうど反対の行いをしてしまった方がいます。「雨ニモマケズ」の“一日ニ玄米四合ト”を“一日ニ玄米三合ト”に修正し中学教科書に載…
この本は99.8%宮澤賢治フリークには無関係な本です。しかし、p143の左半分のみは読むに値すると思います。その部分とは嵐山氏が小倉豊文『宮沢賢治「雨ニモマケズ手帳」研究』を拾い読みした部分で、次のように記しています。 私は、ヒドリは東北地方でいう…