2013-01-01から1年間の記事一覧

毛利志生子 風の王国 暁の歌

※宮崎駿「風立ちぬ」にひき続き、宮沢賢治は関係ありません。 感想 書店で第27巻(あえて最終巻とは呼びたくない)の帯の完結の文字が眼に入ったとき、思わず涙ぐんでしまった。そして内容はというと、涙、涙、涙、涙だ。第27巻は透明な涙のインクで書かれて…

宮崎駿 「風立ちぬ」

宮崎駿らしさにあふれた作品。十一作目にして、きれいさっぱり微塵も宮沢賢治を感じさせない作品。もはや匂いさえない。風が吹くとき木々はざわめき枝を震わす。時代の風が吹くとき人の心もまた不安に震える。風や煙という、きわめて使い古され、かつ、オー…

とめはね!、西行、二枚貝説

とめはね! 週刊スピリッツ隔週連載の河合克敏「とめはねっ! 鈴里高校書道部」、高校書道部の話です。ウンチク物のマンガはだいたい面白いのですが、この作品は書道がモチーフになっていますので想定読者層の広さから、ちょっと毛色が違った作品になってい…