2011-01-01から1年間の記事一覧

アニメ 輪るピングドラム 第24話(終)

ピングドラムとは 冠葉から渡された半分のリンゴの方ではなく、渡されなかった半分のリンゴの方。陽毬の手から消えていった半分のリンゴの方。それがピングドラム。 ピングドラムとは、”選ばれなかった未来”、あるいは、”選ばなかった未来”のこと。子供ブロ…

アニメ 輪るピングドラム 第23話

眞悧と桃果の出会い 二人の出会いは空の孔分室ではなかった。空の孔分室での桃果の残像が真実なら、電車の中での名乗りは矛盾。電車の中での名乗りが出会いなら、空の孔分室での桃果の残像は矛盾。 昔、2000年にNHK「深く潜れ」というドラマがあった。ピンド…

アニメ 輪るピングドラム 第22話

陽毬の死 眞悧「もうあの薬は効かないんだ。(じゃあ陽毬は)死ぬね」 やはり、アンプルは偽薬。そして、第12話のデジャヴ。 眞悧「シビレルダロウ。君の妹、高倉陽毬は今夜また死ぬよ」(第12話) あの日は11月の満月の日。また陽毬が死ぬ。つまり、…

アニメ 輪るピングドラム 第21話

ラーメン屋。噛み合わない会話。屍体。 はたして、あの白骨死体が高倉両親のものかどうかは、かなり懐疑的。組織の幹部の死体を放置した場所に、わざわざ出入りするのか。幹部の生死は不明のままにしておくのが戦略的。証拠隠滅を図るのが当然。わざわざ、ジ…

アニメ 輪るピングドラム 第20話

白と黒 追うと逃げるのは影。ペンギン、シャチ、パンダ、白黒の動物。KIGAの会のマークも白と黒。2つのピースに分割するという意志がマークの意味。 16年前のテロで、KIGAの会は一定の成果をあげていたらしい。眞悧の脇侍はシラセとソウヤ。人間とうより…

アニメ 輪るピングドラム 第19話

消えた多蕗。 突如、出現した高倉両親。両親と冠葉の会話に中身はない。おそらく、あの両親は偽物。前回の多蕗黒化の意味を、冠葉がアルバイトしている組織が疑念を持った結果であろうと推測する。多蕗が高倉両親の消息を知りたがっていたのは、多蕗個人の思…

アニメ 輪るピングドラム 第18話

陽毬はどうやって助かったか 陽毬の落下、地上に落下するゴンドラ、床に座り込む冠葉、陽毬を抱える多蕗、と、あたかも、一瞬のように演出されていましたが、あれが十数分間の出来事であれば、可能でなくもないと思います。ゴンドラが落下したとき、地上にい…

アニメ 輪るピングドラム 第17話

【冠葉と陽毬】 とりあえず、冠葉と真沙子が実の双子なんじゃないのかなぁ。真沙子父の手紙の“親子四人”には冠葉が入っていそうな気がします。 【猶予なし】 クリ姫「もはや一刻の猶予もならぬ。ピングドラムを手に入れるのだ」 なぜ、猶予がないのでしょう…

アニメ 輪るピングドラム 第16話

ギャグ回と見せかけて、眞悧の重要な変心を示す回のようです。 【ニセ運命日記】 歌を再生したあと燃え上がって自己破壊を図る日記。そんな物、ゆりはどこから入手したんでしょう。きっと、ピンドラの世界は、ああいった物を、わりと簡単に入手できる世界な…

アニメ 輪るピングドラム 第15話

【晶馬への電話】 2号good jobというべきでしょうか。ペンギンは、いってみれば分身ですから、スマートフォンのリテラシーも晶馬と分かち合っていて当然です。そして、ほとんど手が付けられていない料理がそこにあれば、2号が出没してもおかしくない状況で…

アニメ 輪るピングドラム 第14話

いやはや、今回は、演出回だったと思います 【苹果に冷たい晶馬】 晶馬「これ以上、表面的な言葉で傷つけあうことに何の意味があるんだ」 晶馬の願望、本性、本質、心情を2号の行動で読み解けば、“食いしん坊”と“女嫌い”。2号がことさらゴキブリを退治しよ…

アニメ 輪るピングドラム 第13話

フレームアップ 家宅捜索はフレームアップ臭いですね。でっち上げの証拠を置くために兄弟妹を家から追い払った、それくらいしか合理的な理由は考えられません。冠葉への二度の金の無心の件といい、池辺のおじさんというのが、どうもKIGAグループ寄りに繋がり…

アニメ 輪るピングドラム 第12話

1995.3.20 医師の机に高倉父の写真「第36次南極環境防衛隊」。Wikipediaによると、「第36次南極越冬隊」は1995年1月~1996年1月だそうです。防衛隊の高倉父(A)。男の子が生まれたという電話を受ける高倉父(B)。テロを仕掛けた犯罪組織の高倉父(C)。三者…

アニメ 輪るピングドラム 第11話

夏芽家の前に立つ冠葉。1号は武装。ビジョンブラッドのセータ、低く流れるドボルザーク。赤玉をあそこから持ちだしたのかと冠葉。日記を返せ。マリオ登場、目が赤い。 夏芽「日記は渡さない。マリオさんの命を救うためなら…、まさかこんな形で16年前の呪い…

アニメ 輪るピングドラム 第10話

今回、いちばん違和感を覚えたのが、陽毬の編み物セットでした。 陽毬「冠ちゃんは一睡もしないで晶ちゃんに付きっきりで」というセリフは、同じように陽毬も一睡もしないで冠葉と一緒に付き添っていたという証明です。しかし、なぜ、陽毬は、編み物セットを…

アニメ 輪るピングドラム 第9話

なんか、今回は、「化物語」を見ているような感覚でした。 分室への扉の直前。飛びすさぶ鳥。陽毬が空を仰ぎみる。鳥は陽毬だった命。陽毬はあの瞬間に死んだ。そして、眞悧から与えられる苹果。苹果とは新しい陽毬の命。そして蘇生へ。 これは、二枚貝説だ…

アニメ 輪るピングドラム 第8話

落ちてゆく運命、引き裂かれる運命。 バイクの女は誰でしょう。順当な所では夏芽といいたいところですが、これまでに、夏芽と苹果の接点はなかったように思えます。夏芽の相手は冠葉のはずです。もし、バイクの女が夏芽ならば、冠葉も近くにいないとつじつま…

アニメ 輪るピングドラム 第7話

永遠にホレタママですか。そりゃ、あんなカエルの卵をふたりで口に入れるということ自体が愛の証のような気もしないではないですが、キモすぎて笑ってしまいます。タマホマレの卵は写真にありましたから、モザイクをかけたというのは、また、別のもの(食い…

アニメ 輪るピングドラム 第6話

冠葉と夏目 エスカレーターから突き落とせば記憶が消せる訳ではではないことは自明です。また、あさみを殺そうとした訳でもなさそうです。記憶を消せればそれで良いように見えます。記憶を消せればいいのなら、あさみが目撃した人物のことは夏目にとってそれ…

アニメ 輪るピングドラム 第5話

・冠葉はどこで金を工面したのか 菓子折りを持って訪ねてくる叔父。他人行儀だと思います。常日頃、交流があるのであれば、菓子折りなど持ってこないはずです。「お前たちの両親、もうここには戻ってこないよ」と断定的な言い方していました。なにか冠葉達の…

アニメ 輪るピングドラム 第3話、第4話

混沌としてきました。とりとめがありません。掴みどころがわかりません。陽毬は、また死んだけれど、また生き返りました。4話現在、3度目の人生を生きています。 賢治ネタ 登場してきた「銀河鉄道の夜」ネタとしては牛乳くらいでしょうか。玉子焼きも出て…

アニメ 輪るピングドラム 第1話、第2話

まずは、つっこみから。 苹果と林檎とは形状が違います。苹果は肩の張ったいわゆる洋りんごのことで、アニメにでてくるまん丸なリンゴは林檎です。「銀河鉄道の夜」のリンゴはもっぱら苹果の方で、アニメに出てくる用字とアニメのリンゴの形状が一致していま…

“文学少女”シリーズ読了 “ほんとうのさいわい”とは

“文学少女”本編八冊+最終話一冊+見習い編三冊+挿話集四冊を読了しました。 主人公にならって、味覚で表現するなら、そうめん流し。スダチではなくレモン風味のつゆで。文芸作品の読感を味覚で表現するというのは作者のオリジナルだと思います。料理番組な…

ハヤブサ帰還一周年

はやぶさ再突入 HAYABUSA Re-Entry (NASA) http://www.youtube.com/watch?v=xyCbiKIScKM NASAによるハヤブサの再突入の映像です。 古い命が燃えつき、新しい命が輝く この映像は命のメタファだと思います。 すべてのおとろへるもの、しわむもの、さだめのな…

“文学少女”と慟哭の巡礼者

「このラノベがすごい」という本をパラ見していたところ、宮沢賢治という単語が目に止まりました。なんでも、「銀河鉄道の夜」をモチーフとした、野村美月「“文学少女”と慟哭の巡礼者」(ファミ通文庫)という作品だとか。 どんなのかなと探したら、“文学少…

イーハトーブ幻想曲~宮沢賢治・音楽への旅~

NHKアーカイブス 4月10日放送 「イーハトーブ幻想曲」は1992年の作品。わたしの中に、賢治へのひとかけらの関心もなかった頃のドキュメンタリー作品です。モチーフは音楽です。 本日、震災を受けてこの作品を再放送することのテーマは“風土”なのだろうと思い…