アニメ 輪るピングドラム 第3話、第4話

混沌としてきました。とりとめがありません。掴みどころがわかりません。陽毬は、また死んだけれど、また生き返りました。4話現在、3度目の人生を生きています。

賢治ネタ

登場してきた「銀河鉄道の夜」ネタとしては牛乳くらいでしょうか。玉子焼きも出てきますが、賢治のトルストイベジタリアンとは、まったく関係ないようです。豚肉入のカレーをむしゃむしゃおいしいって食べるくらいですし、さらには、豚肉は、おろしたリンゴに漬け込んで柔らかくしたって言ってるくらいの非道ぶりです。しかし、梅については、ふと、「やまなし」かとも考えたりしましたけど、たぶん、気の迷いだろいうと思います。4話まで見てくると、もはや宮沢賢治は“ネタ”なのかもしれないと思えてきます。でてくるのは、どちらかと言えば下ネタで、かなり寄りかかっていると感じます。

いまや、2chにあった、ピング・ドラム=ヘンギンの心臓(鼓動)というのが拠り所です。南十字のε星が南半球で“ペンギンの心臓”と呼ばれてたというオチでも、十分、納得でしきうな賢治オチだと思います、たぶん。

手下について。

1号は、やたら下の方の下着に頭を突っ込んでるし、2号は、食い物には脇目もふらずで、ムシケロリンのチューブを吸いスカンクのしっぽにも食いつくような奴だし、はたまた、ペンギンたちには、弁当を食べるには箸を使うけど、カレーを食べるのにはスプーンを使わないなんて訳のわからない行動があります。

池に沈んだ苹果を、追いかけた2号が鯉を思わずくわえて引き返すってところで、ああ、ペンギンって、手下といえどもしょせん使命より本能を優先する畜生なんだというのを理解しました。だから、クリ姫には、言いなりになって頼りになる忠実なる“人間ども”が必要なのでしょう。

ペンギン達は、見えてない、存在していない、というより、人の認識の外側にあるのだとおもいます。見えているけど人の意識が見せていない。踏んづけることもできるし触られたという感覚もある。けれども、目はペンギンを認識しないのでその感覚すら否定しまう。あるいは木石のように感じてしまう。そんなところかもしれません。

白黒ペンギンマークを背負ったスカンクのきよしくん。本作品で最初から名前がついて登場した唯一の動物です。猫は泥棒猫という呼ばれ方や猫さんって呼ばれ方をしましたが、たぶん固有名ではないでしょう。また、ペンギンすら1号、2号、3号です。これは臭い。匂います。

人物関係

冠葉が苹果が来ているのを知って写真立てを伏せていましたが、そういえば、苹果の部屋に入ったのは冠葉だけでした。晶馬は入っていません。すると苹果の父と冠葉達の父は同一人物なんでしょうか。そういえば、似ているよう見えます。そして、冠葉の性格は父親に似たのでしょうか。

自分のことを恋愛被害者だといっていたのが久宝阿佐美。“恋愛被害者”なるフレーズは初めて聞きました。この作品は、生存戦略だ恋愛被害者だのよく解らない用語がでてきます。冠葉が書店で読んでいた雑誌が“たまひよ”だったというのがこの言葉を解釈する助けになるでしょうか。が、だれかに使走されたようですし、そこまでドロドロには見えませんでした。

苹果だけではなく、苹果の母や多蕗も20日はカレー日と決めているようです。理由は想像もつきません。仮に、父が生きているとしたら、たとえば、カレーって“幸せの黄色いハンカチ”のようなものだろうか、とも考えれみたけれど、色くらいしか共通点はなさそうです。それでも、各話を通して要約すると“幸せの黄色いカレー”ってフレーズが浮かんでくるのが怖い。

時籠ゆりは、多蕗の旧い友といっていました。どれだけ旧い知り合いなのでしょう。カレー日のことは知らなかったようですし、そうなると苹果が多蕗と出会う以前となりそうです。あの日、苹果は、時籠の出現を予期していなかったと思います。そうでなければ、ストーカー林檎の名に恥じます。

苹果が苹果のイリュージョンの中でカエル姫になるというくだりが気になります。4話の苹果のイリュージョンの中で出てきた水棲生物はカエルだけだと思います。王子様とカエル姫がどうたらとういう童話があったような気もしますが、思い出せません。あの苹果のイリュージョンが未来日記の元ネタのような気がしてきました。

晶馬が人口呼吸してしまったことを深く後悔していたようですが、彼もなにか誓ったところがあったのではないのでしょうか。なにせ、妹かわいいのショウちゃんで、兄妹間の血の繋がりに疑惑のある関係ですから。またそれとは別に、“深海魚が泳ぐような深い水底から、晶馬が林檎を救い上げる”とうのは伏線なのかもしれません。

以上、なにかもやもやとした3話、4話でした

 

 

つづく >輪るピングドラム 第5話