アニメ 輪るピングドラム 第22話

陽毬の死

  眞悧「もうあの薬は効かないんだ。(じゃあ陽毬は)死ぬね」

やはり、アンプルは偽薬。そして、第12話のデジャヴ。

  眞悧「シビレルダロウ。君の妹、高倉陽毬は今夜また死ぬよ」(第12話)

あの日は11月の満月の日。また陽毬が死ぬ。つまり、陽毬が星に貫かれた今日は、あの日からちょうど1ヶ月目。すなわち、12月10日かその前日、満月、皆既月蝕は関係あるか。

さらに、12話で眞悧は鷲塚医師の机の上に南極探検隊の写真を置いた。前回21話の、鷲塚医師にふぐ鍋を食べさせたのは、12話の時点の出来事ではないのだろうか。あの頃から、眞悧はこの世界で実体があるかのように振舞っている。



回想、イリュージョン。眞悧の左右に高倉両親

  眞悧「1つだけ妹を救う方法があるんだ。君が僕達の呪いにすなおに従えばいいのさ」

陽毬の色仕掛け。冠葉はやせ我慢。陽毬が死んだら冠葉はこの世界(エロ本)を焼き尽くす。冠葉「陽毬、おまえは俺のすべてなんだ」

眞悧の左右が高倉両親というのはうそ臭い。メリーさんが犯した罪とは、女神の罰あたえるとは、それは、高倉両親が罪を犯したからではないか。だれに対する罪かとうと眞悧(月の神そして日の神)に対する罪。眞悧と高倉両親が仲間であるなら、そもそも罰を受ける理由がない。

そのうえ、対立する2つの派閥と行動があってこそ、第三勢力たる桃果が介入できた余地があったのではないか。




水族館

  陽毬「神様、わたしが冠チャンからもらった全てを、命を返しますから」

冠葉から命をもらったのはクリ姫。陽毬(私)とクリ姫(私)を同一視しているという意味か。

とつぜんの星空、陽毬を貫く星、倒れる陽毬。3号透ける。陽毬を貫く星の左右に青い星と赤い星。青い星と赤い星は誰を貫いたのか。

回想:10年前。檻の中の晶馬。陽毬は月の女神。だから侍従たる晶馬はウサギ。檻に囚われたのは、ウサギだったから。そして、多蕗の檻の中の鳥(カラス)のモンタージュ。しかし、陽毬が星に貫かれたのと同時に、晶馬と、そして苹果の中の“ウサギ”が顕在化しているのではないだろうか。




ラーメン屋

刺されたのは多蕗。刺したのは元情婦。元情婦はKIGAグループの構成員。たぶんw

  多蕗「ゆり、やっとわかたよ
     どうして僕達だけがこの世界にのこされたか
     たった一度でもよかった。
     だれかの愛しているという言葉が僕達には必要だった」

多蕗とゆりがこの世界に残されたのは、お互いに愛を交わすことができる相手だから。ゆりが多蕗を愛すれば、多蕗もゆりを愛することができるという謎。それを桃果は見抜いていた。という意味か。でも、それも美しい勘違いではないだろうか。そう、桃果が再登場するまでの…。


地下構造体

警察の待ち伏せ。オレンジ玉。警察車両を爆破する冠葉。警察も知らないはずの地下構造物に現れる警察
銃声に続いて傷を負う冠葉。真沙子が盾となって冠葉を逃がす。多数の銃声。

冠葉も真沙子もペンギンとダメージを分けあっているから死ぬことはなくて“入院”になる。

追記:12/13
眞悧の言う「ひとつだけ妹を救う方法」というのは、眞悧の弱点である“日記”を入手すること。わざわざ冠葉が“森”に出向いたのは、真沙子を誘い出すのが目的。爆破した車両は公安・警察の車両であった確証はない。また、地下構造物で冠葉の爆弾に倒されたように見える機動隊(らしき)者たちも同様。冠葉が傷を負ったのも真沙子が盾になると計算の上。黒服に背負われて脱出するとき1号の手をしっかり握っていたことが、冠葉にしっかりと意識があったことの証拠。自身の傷の回復の速さは経験済み。真沙子はゴム弾あたりに撃たれ入院することになるだろうが、エスメが真沙子のダメージを分担し、よっぽどのことの無い限り心配するような状況に陥ることはないと見通している。つまり、一時的に真沙子を無力化しようと計画した。(やり過ぎだよw)


(病院)

今回のエピソードのすべては、関係者を病院に集合させるのが目的ではないだろうか。陽毬も病院に収納されるだろうし、自動的に晶馬・苹果も病院に来る。多蕗、ゆり、冠葉、真沙子、陽毬、晶馬、苹果が病院に集合する。運命日記の前半は連雀が持ってくるのだろう。

  「カエル(変える)君、東京を救う」

眞悧は16年前の事件で肉体を失った。しかし、魂は存在している。眞悧とその同類にとって、肉体の死は魂の死と同義ではない。眞悧が桃果を空の孔分室から落としたのは、桃果の魂を肉体に縛りつけ、縛りつづけるためではないか。なぜか。それは桃果が“変える君”だから。

12話で、眞悧のリンゴで、心停止から生き返った病人の正体が桃果だと思う。ひと月に命のリンゴをひとつだけ与えられ、16年間、意識を失ったままベッドに縛り付けられている。そして、意識をうしなった肉体に桃果の魂もまた縛り付けられている。




結末は、以下のようになるのではと思う。

  ・桃果と陽毬が命を落とす=肉体を失う
  ・眞悧が消える。
  ・世界からペンギンマークと子供ブロイラーがなくなる
  ・1号・エスメがカラスに、2号・3号がウサギになる

 

つづく >輪るピングドラム 第23話