毛利志生子 風の王国 暁の歌

宮崎駿風立ちぬ」にひき続き、宮沢賢治は関係ありません。

感想

書店で第27巻(あえて最終巻とは呼びたくない)の帯の完結の文字が眼に入ったとき、思わず涙ぐんでしまった。そして内容はというと、涙、涙、涙、涙だ。第27巻は透明な涙のインクで書かれている。読み始めて読み終えて本当に泣いてしまった。涙が止まらない。読み終えて、これほどまでに悲しい想いをする作品は初めてだ。シプリーが涙を流す。イェルカが涙を流す。翠蘭も涙を流す。ゲンパ、お前は泣くな。第26巻の終わりではウシャスが涙を流していた。思い起こすと、あたかも第27巻の伏線だったのように思える。(シプリーは少女医師、イェルカは翠蘭の娘、翠蘭は主人公。ウシャスはネパール王国の姫。ゲンパは軍師(男)だが歩きながら泣いているところをガットゥハチャ(翠蘭の護衛官)に泣くなと叱られる。)


うん、そうだ・・・わたしはリジムのことを考えるとき、
リジムにしてあげられなかったことを数えてしまう
(第28巻 暁の歌 p128)


風の王国」は、ここで終わりにしていい作品ではないのだ。

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キーワード:毛利志生子風の王国、暁の歌、7世紀、女王の時代